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作品No sa-00032 
ジャンル 短編 
作品タイトル ノミはなぜはねる 自然のしくみ 
フリガナ ノミハナゼハネル シゼンノシクミ 
製作会社 桜映画社
スポンサー 中外製薬株式会社 
製作年 1960年 
分数 22分 
白黒 
言語 日本語版
英語版 
カテゴリー 科学・炭酸ガス・吸血昆虫・街生害虫・記録 
シノプシス 桜映画社初の科学映画は、1人の研究者との出会いによって誕生した。小さな生き物の世界に自然のしくみをみる、このユニークな作品の発端は、東京大学伝染病研究所の寄生虫研究部長、 佐々學教授が、 当時東京駅八重洲口前のビルの1室にあった桜映画社の事務所にジャンパー姿で自筆のシナリオをもって現れたことから始まる。
 ノミは人が近づくとなぜはねるのだろう、今まで誰も疑問を起さなかった。しかしそれにはノミしか知らない理由があった。 
映像内容 束京のはるか南方、太平洋上に浮かぶ八丈島、この島には七島熱といって昔から冬になると不思議な発疹の出る風土病患者がたくさん出た。ハシカと違うのは、患者の皮膚には必ず黒いかさぶたが見出されることだった。 昭和27年頃にそれがツツガムシ病という伝染病の 1種で、病原体はタテツツガムシの幼虫で媒介されることがわかった。発見の端緒は、この島に熱心な開業医がいて、往診の合間をみては、七島熱の感染経路と発生源を探し歩いたことからだった。 ツツガムシの本来の宿主は野鼠だが、この島にたくさんいるアカコッコという烏にもたくさん寄生していた。そこで彼は野鼠やアカコッコの棲む林に入ってみて、地面の石ころの上にタテツツガムシの幼虫が群がるのを発見した。さらにここで不思議な現象を見つけた。この虫は、初めは溶岩の孔などに潜んでいるが、人が近づくと這い出てきた。なぜだろう。さっそく研究室に持ち帰って組織的な研究を始めた。自然の岩では虫の行動が複雑になるので石膏と炭で円錐を作ることを工夫し、また外界の影響を遮断する装置を作って、物音に感じるのか、光か、臭いか、と一つ一つ実験してみた。そして、遂に人の吐く息を感じることを突き止めた。さらに研究を重ねて、動物の吐く息の中の炭酸ガスに感じることを突き止めた。 他の虫にも同じような性質があるのではないだろうか?
 研究は、人にたかってかゆみをおこすイエダニ、ノミ、蚊、手足の皮膚から侵入する十二指腸虫の幼虫なども、同様に炭酸ガスを感じて活発な運動をおこすことを明らかにした。 面白いのはノミで、人がいない時には畳の間や砂に頭を突っ込んでじっとしてエネルギーを貯えている。 そして人が来て部屋の炭酸ガスの濃度が少し増えると、飛び出してぴょんぴょんはね、人にたかるチャンスをつかむ。

教室 授業風景
ゆれる船上より八丈島を見る
ハシケから陸に上がる人々
牛に乗って来る男
荷物を頭に乗せて来る女たち
八丈島の民家
患者を診察する医者
タテツツガムシ
村道 スクーターに乗る医師
ネズミを捕まえる 耳にツツガムシ
木の枝にとまる赤コッコ
溶岩上にうごめくツツガムシ
ネズミの腹にくっつく虫
岩上の虫を採取する研究者
医科研の外景
石膏で円錐をつくる
この上に虫を入れる
頂上に集ってコロニーを示す
シャーレの蓋を取ると急に動き出す虫
音の影響 光源の操作 体臭の影響
人の吐く息の影響 突然動き出す虫
苛性ソーダ液注入
炭酸ガス発生装置
ディスカッションする研究者たち
イエダニ
瓶の中のノミ 息を吹き込むと跳ね回る
畳に潜むノミ 炭酸ガスに反応
夏の夜の情景 蚊を団扇で追う
ネッタイシマカ 皮膚から血を吸う蚊
沢山集ってきて縄のようになっている
あやしく動く十二指腸虫の幼虫
線虫類も息に感じる
 
地域情報 東京都/八丈島 
スタッフ 脚本:佐々學
製作・演出:村山英治
撮影:藤井良孝
撮影助手:栃沢正夫
解説:須田忠児 
受賞歴 文部省選定
厚生省推薦
第2回科学技術映画祭長官賞・財団賞
第5回東京都教育映画コンクール銀賞 
画面サイズ  
備考・関連情報 研究担当:東京大学伝染病研究所寄生虫研究部
佐々 學 / 林 滋生 / 田中 寛 / 白坂竜曠 / 三浦昭子 / 鈴木 猛 / 山本 久
 
参考画像
 
フィルム原版 35・16mm 
ライブラリー窓口会社 桜映画社
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素材提供 お問い合わせください 
公開動画  
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