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作品No sa-00051 
ジャンル 短編 
作品タイトル 女王蜂の神秘 
フリガナ ジョオウバチノシンピ 
製作会社 桜映画社
スポンサー 中外製薬株式会社 
製作年 1962年 
分数 33分 
カラ― 
言語 日本語版・英語版 
カテゴリー 科学・ミツバチ・生物社会・ダンス・記録 
シノプシス 女王蜂をめぐる蜜蜂社会の一年間を描き、神秘にみちた社会を科学者の目で解き明かす。 
映像内容 ミツバチが人間に飼われるようになってから、もう5000年もの歴史が流れているであろう。にもかかわらず、あの人工の巣箱の中では、かつて森の大木の洞の中などで行なわれていたのと同じ自然の営みが、そのまま続けられている。何万というミツバチの一糸乱れぬ社会の秩序の中で、1匹1匹のミツバチが、1個の生物を形づくる細胞のように見事な連携のもとに活動している。
 ミツバチ社会では、ただ1 匹の女王蜂がいつも働き蜂に守られながら産卵を続けている。女王蜂はたえず巣房の中を廻り歩いて、空 いている部屋をみつけては卵を産む。この卵は、 3日たつと幼虫にかえり、働き蜂に養われて成長し、サナギに変化し、やがて自ら殻を破って羽化して出る。羽化第1日目は化粧に余念がない。体についたサナギ時代の殻を脚で取り去って、きれいにする。 2日目には部屋の掃除をはじめ、3日目頃になると、働き蜂が外から運んできた蜜と花粉を適当に混ぜ合わせて、自分たちより後から生まれたウジ (幼虫)に与える保育係になる。5、6日目頃になると、初めて一種の乳を自ら分泌し、若いウジを育てるようになる。このミルクは、頭部にある咽頭腺から分泌され、特殊なタンパク質、ビタミ ン、ミネラル、その他様々の栄養 を含んでいる。10 日目頃には咽頭腺は退化して、外働きの働き蜂が持ち帰った花の蜜を口に受けて貯蔵したり、また花粉を頭で固めたりする、いわば食糧係になる。12、3日頃から蠟腺が発達してくる。体の節から出る蜜蠟を原料にテコのような顎を巧みに使い、構造上最も合理的な巣を作る大工の役目をする。それがすむと巣の外に出て門衛の役目をする。それからいよいよ巣から離れて広い自然界で働くために飛び始める。
 花は甘い蜜を貯えてミツバチを呼んでいる。ミツバチの働き蜂は花から花へ飛び回り、蜜を一杯に吸い込んで巣に戻ってくる。花粉を集める働き蜂は、蜜を口から戻して花粉を団子のようにまるめ、後脚につけて巣に戻る。1匹のミツバチが花を見つけると、巣に戻って羽根を振るわせながらダンスを踊るが、餌場が遠い場合はダンスの中でしきりに一定の方向を示す。この独特のダンスは仲間たちに蜜の方向と距離を教えるミツバチの言葉で、これを初めて解きあかしたのはドイツのフリッシュ教授である。教授は後にこの研究でノーベル賞を受けた。さらにミツバチは数種の色と、形(単純な形より複雑なものにひかれる)を見分け、花を識別できることもわかった。そして蜜とこねあわせて巣房に貯えられた花粉が生きていることも実験でわかった。
 ミツバチ社会に君臨する女王蜂が死んだ場合どうなるか。働き蜂たちは異様な騒ぎをはじめ、産み落とされたばかりの幼虫を幾匹か選んでその部屋を拡張して特別大きな部屋(王台)にする。この王台には多量の王乳(ローヤルゼリー)が注ぎ込まれ、その栄養で育った 幼虫は、働き蜂にならずに大きな女王蜂となる。同時に2 匹の女王蜂が誕生した場合は、2 匹は死闘を繰り広げ、勝った方が女王蜂として迎えられる。
 秋になると、スズメバチがミツバチを襲いにくることがある。殺 したミツバチを肉団子にして持ち帰り、幼虫の餌にするのである。この時ミツバチたちは自分より何倍も大きいスズメバチを迎え撃つ。巣の中から続々と働き蜂が現れて巣門を守り、殺されても殺されても迎え撃ち、闘争が激しくなると時には皆殺しにされてしまうこともある。
 花も少なくなり、食糧が乏しくなると、長い間養われてきた雄蜂たちは巣から引きずり出され、晩秋の草葉の陰で死んでいく。

森の中木の洞の蜜蜂の自然巣
蜜蜂の女王(女王蜂)
雄蜂の紹介
働き蜂の紹介
女王蜂の産卵
卵の孵化→ウジ→さなぎ→働き蜂生れる
働き蜂の生れてからの役割(作業)
巣の掃除~密房の管理~ウジにエサを与える
巣づくり、死体運び他
初めての飛行→色々な花から蜜を集める
花粉を集める
花のある場所を他の鉢に教えるダンス
働き蜂の巨離の実験
花の形と色の実験
カマキリに捕らえられる蜂 食べられる
女王蜂が死ぬと新しい女王蜂づくりがはじまる
王台をつくりローヤルゼリーを入れる
女王蜂になるウジの生長ぶり→出房
女王蜂が同時に二匹生れると女王蜂同士の戦いが始まる
一方が勝つと他の王台を全部食い破る
中のサナギを引きずり出し食べる働き蜂
スズメ蜂が蜜蜂の巣を襲う
スズメ蜂と働き蜂の闘争
秋、雄蜂の追放
巣門から雄蜂を引っぱり出し遠くへ追う働き蜂
つぎつぎに出房する働き蜂
冬、寒さをしのぐため蜂球をつくる
春、巣門を出て蜜を集める働き蜂
女王蜂づくりのため王台をつくる
雄蜂の誕生
女王蜂の誕生
交尾のため巣箱を出る女王蜂
それを追う雄蜂 空へ舞い上がる
分蜂(巣分かれ)
新女王蜂とその一群 木に群がる
 
地域情報 静岡県/清水市/磐田市/日本平 
スタッフ 製作:村山英治
演出:樋口源一郎
撮影:小林一夫
音楽:間宮芳生
解説:川久保潔 
受賞歴 文部省特選
第6回日本紹介映画コンクール金賞
1962年教育映画祭特別企画賞
第10回東京都教育映画コンクール銀賞
第4回科学技術映画祭長官賞・財団賞
1963年 第8回パドヴァ国際科学映画祭牛頭賞
1963年 第14回ベネチア国際記録映画祭青銅賞
1964年 第6回バンクーバー映画祭特別賞
1970年パドヴァ農業映画祭最高賞
 
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備考・関連情報 〔指導〕
九州大学教授 桑原万寿太郎
日本養蜂協会副会長 松田正義
東京大学名誉教授 緒方知三郎
東京教育大学教授 杉 靖三郎
千葉大学教授 宮木高明
 
参考画像
 
フィルム原版 35mm 
ライブラリー窓口会社 桜映画社
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素材提供 お問い合わせください 
公開動画 https://youtu.be/rZNI5sMC4To 
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