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作品No sa-00064 
ジャンル 短編 
作品タイトル 和菓子 
フリガナ ワガシ 
製作会社 桜映画社
スポンサー 栄太樓総本舗 
製作年 1965年 
分数 26分 
カラー 
言語 日本語版・英語版・フランス語版・スペイン語版・ドイツ語版・ポルトガル語版・イタリア語版・タイ語版・アラビア語版・インドネシア語版・ロシア語版 
カテゴリー 生活・茶道・美術・職人・暖簾・記録 
シノプシス 和菓子は、手作りの工芸品のような趣があるが、口腹を満たして消えてしまうから工芸品と違って後に残らない。
 和菓子の歴史をたどりながらその独特の世界を描いた。また、古い暖簾を誇る京菓子の店から、へら一丁で四季折々の和菓子の情感を作り出す菓子職人の手わざの見事さ、縁日の市にでる昔なつかしい子供のオモチャ菓子など、現在では消え去ろうとしている貴重な姿を映像に収めている。  
映像内容 遠い昔、私たちの先祖にとって菓子といえば、果物(くだもの)のことだった。農耕時代になってはじめて餅や干飯(ほしいい)が生まれたが、菓子らしい形を知ったのは、奈良から平安時代初期になって中国の菓子が入ってからである。 当時の人々は“物の形をつくりたるくだもの“ と感嘆している。 この暦菓子(からくだもの)を真似て、日本の菓子も例えば椿の葉の間に餅をはさんだ椿餅など、今の和菓子のもとの形を生んだ。
 和菓子がそこまで進んだ時、茶が登場する。喫茶の風習が一般に広がると、餅菓子類や、料理から生まれた蒸し羊羮、新たに中国から渡来した饅頭が菓子として発達する。そこへ、近世初頭にポルトガルの商船(南蛮船)が、カステーラ、ボーロ、アルヘイトウといった珍しい南蛮菓子をもたらした。南蛮船は途中のマカオから大量の砂糖も仕入れてきた。和菓子はここで原料、製法ともに南蛮菓子から大きな影響を受ける。砂糖が菓子の原料になり、蒸し羊羮から練り羊羮が発明され、饅頭が塩餡から砂糖餡になったのも桃山時代から江戸初期にかけてである。和菓子の急激な発達ぷりは、江戸初期に京都の御所に納めた通帳(かよいちょう)からうかがえる。饅頭、羊羹、煎餅、落雁、カステラ、カルメイラ、その他合わせて18種もある。甘い菓子をえて、茶の湯も流行した。この茶の湯の発達とともに和菓子は、食べる菓子から味わう菓子にまで高められた。京の都では、菓子は上流社会の間で、季節とともにその形をも味わう風流の菓子として珍重された。
 それに対して、新たに政治の中心になった江戸では、武家、町人から下層へと菓子は大衆化の道をたどる。桜餅、大福餅、金つば、草加煎餅などは、“花より団子” と、上品な菓子よりも腹もちのする菓子を喜んだ江戸の庶民気質(かたぎ)が生んだ代表的な菓子である。甘い饅頭や羊羮も人気があって独特の発達をする一方、江戸は駄菓子の本場ともなった。駄菓子はその土地土地の原料で作られ、形は不器量でも、噛みしめると独特の味があった。
 さて、現代の和菓子だが、現代の特徴は何といっても機械化、量産化であろう。京で発達した上菓子も、今ほど誰の手にも入りやすくなった時代もない。西洋の人びとが人を訪ねる時に花を持っていくように、日本人は手土産といえば菓子である。それは私たちの気持ちを相手に伝える優しい<ことば>であり、また、茶とともに日本人の生活の潤いにもなっている。日本茶とともに味わう和菓子の味は、日本人にとって紅茶とケーキでは味わえない深い味がある。それは、遠い祖先の記憶につながる民族独自の感覚であろう。

和菓子いろいろ
菜種きんとん、玉だれ、水ぼたん
重ねごろも、吹きよせ、まんじゅう
森林
銅鐸に狩猟する絵
もちつき 臼、杵でつく よもぎ入れる

遣唐使の舟(昔の絵)
春日神社(奈良)
春日神社 神官たち菓子作り
源氏物語絵巻
今宮神社(京都)のあぶり餅
茶畑
東福寺 大仙院
金閣寺
高尾観風図
南蛮屏風
京都名所図
野立て
院行幸菓子通帖 菓子見本帖
京都屋根並み
菓子の店構えいろいろ 亀屋末広、伊織、常盤
菓子作りいろいろ 道喜、井筒屋
茶室 茶を点てる他
芝居小屋図
職人尽絵
京都歳時記 花見図、大福餅屋図
吉原図
金つばを焼く
0草加せんべいづくり
縁日 吹飴、金太郎飴、駄菓子、おしんこ細工、カルメラ焼き
銀座四丁目 とらや、鍵善、榮太楼本店
栄太楼 都鳥、紅葉、鶴、蓮、菊の花、梅干飴他
栄太楼 杉並工場内菓子作り工程
伊勢丹 名店街
鶴屋八幡
茶の間の一家団らん
雛祭り
鯉のぼり
お千代宝 食べる女の子
 
地域情報 京都府/奈良県/神戸市/埼玉県/東京都 
スタッフ 製作:村山英治/高橋道吉
脚本:松川八洲雄/村山英治
監督:村山英治/米内義人/木塚誠一
撮影:木塚誠一
照明:菱沼誉吉  
音楽:間宮芳生
編集:沼崎梅子
助監督:篠原茂
解説:久米明 

ネガ編集: 
受賞歴 文部省選定
第16回東京都教育映画コンクール金賞
第9回日本紹介映画コンクール銀賞
第20回毎日映画コンクー ル教育文化映画賞
第4回日本産業映画コンクール奨励賞
第10回サンフランシスコ国際映画祭ゴールデンゲイト賞
第1回アジア・アフリカ映画祭出品
キネマ旬報ベストテン第6位 
画面サイズ  
備考・関連情報 〔監修〕 岡田 譲
     守安 正
     辻 嘉一
 
参考画像
 
フィルム原版 35mm 
ライブラリー窓口会社 桜映画社
試写 お問い合わせください 
素材提供 お問い合わせください 
公開動画 https://youtu.be/mbjjXUW7vcY
https://youtu.be/NSCBwPioGEk 
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