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作品No | sa-00293 |
ジャンル | 短編 |
作品タイトル | 有明海の干潟漁 Tideland Fishing The Ariake Sea |
フリガナ | アリアケカイノヒガタリョウ |
製作会社 | 桜映画社 |
スポンサー | 国立歴史民族博物館 |
製作年 | 1989年 |
月 | - |
日 | - |
分数 | 33分 |
色 | カラー |
言語 | 日本語版・英語版・フランス語版・スペイン語版・ドイツ語版・イタリア語版・タイ語版・インドネシア語版・マレーシア語版・アラビア語版 |
カテゴリー | 漁労習俗・干潟・有明湾・ムツゴロウ・記録 |
シノプシス | 有明海は、日本最大の泥状干潟であり、ムツゴロウをはじめとして特有な魚貝類が豊富に生息している。この干潟(ひがた)の漁法には、わが国の漁携技術の中でも特筆すべきものがある。映画は、この中から 17 種の伝統的な漁携技術を記録して、有明海沿岸に住む人々の暮らしを支え、今や消え去ろうとしているこの貴重な漁撈習俗の大切さを訴える。 |
映像内容 | すっかり潮の引いた有明海の千潟には、見渡すかぎり灰色の泥の海が広がっている。千潟の泥土の中に潜む小動物たちは、耳を澄ますとプップツ、プツブツと音をたてている。その姿なき獲物が巧みな手捌きで面白いように手繰り寄せられる。トビハゼやムツゴロウ、無数の蟹やアゲマキなどの貝類。干潟の名人たちの的確な腕前に、思わず見惚れてしまう。水の小動物たちと人の知恵比べである。有明海の干潟は、わが国でも他に例を見ない広大な規模を持ち、そこに棲む生物は、種類が豊富であるばかりでなく、非常に珍しいものがあることで知られている。それらは、栄養分に富んだこの千潟の泥土(ガタ)によって育まれてきた。それらの魚介類によって沿岸の人々の暮らしも支えられてきた。魚介類によって実にさまざまな 漁具、漁法がある。 干潟の漁法では、潮の動きやガタとの対応の仕方に目を見張らされる。ガタに足を踏み入れようとしても腰まで埋まってとても動き が取れないが、通称ガタスキーと呼ばれる押し板(ハネイタ)を駆使して、自在にガタを滑り、目的の漁場に至る。獲物が潜んでいる穴を見定め、農具に似た鍬(クワ)や雁爪(ガンヅメ)で掘りだしたり、浅い所にいるものは金属製の道具で掻き取る。時には棲息穴に細いカギ棒を押し入れて引き出したり、太い棒を突きこんで穴を あけ手を入れて取ったり、毛筆の先を入れて誘い出すなど、いずれもそれぞれの魚介の生態にあわせた素朴ながら巧みな技法が工夫されている。なかには、ひとには容易に真似できない漁法に習熟して見事な名人芸を見せてくれる者もある。この今も行なわれている干潟の漁法の多くは、江戸末期の絵図に描かれた技法とほとんど変わらない。おそらく、干潟の漁法が自家用のオカズ採りを主な目的としていたために、生産性は低くても伝統的な技法が守られ、古い時代に完成された姿を今日に伝えているものと思われる。素朴な技術であるがゆえに、自然と人間との付き合い方の基本的な在り方を考えさせてくれる懐かしい習俗である。 01:00:17:07 - 01:01:02:19 夜明けの干潟 01:01:02:19 - 01:02:03:06 港 満潮 干潮 01:02:03:06 - 01:02:35:15 干潟 空撮 01:02:35:15 - 01:03:24:07 干潟の生物たち トビハゼ、ヤマトオサガニ、シオマネキ、ムツゴロウ 01:03:24:07 - 01:04:16:10 農家 納屋 01:04:16:10 - 01:05:34:02 漁へ出る 押し板と押し桶 01:05:34:02 - 01:06:42:27 ガタハゼ漁法 01:06:42:27 - 01:07:26:29 ワラスボかき漁法 01:07:26:29 - 01:08:56:26 シャッパ(しやこ)つり 01:08:56:26 - 01:09:18:22 有明海漁業実況図 01:09:18:22 - 01:12:21:02 ウミタケ漁法 01:12:21:02 - 01:13:14:11 ウナギ漁法 01:13:14:11 - 01:15:32:09 ムツゴロウ漁 竿釣り漁法 01:15:32:09 - 01:16:49:05 ムツゴロウ漁 ダカッポ漁法 01:16:49:05 - 01:18:22:06 ムツゴロウ漁 ホリムツ漁法 01:18:22:06 - 01:19:11:01 漁具いろいろ 01:19:11:01 - 01:19:32:18 押し板づくり 01:19:32:18 - 01:19:38:26 アンコウ網漁法 01:19:38:26 - 01:20:14:21 手押し漁法 01:20:14:21 - 01:21:20:23 スクイ漁法 01:21:20:23 - 01:24:35:12 アゲマキ掘り漁法 01:24:35:12 - 01:25:47:20 アゲマキツリ漁法 01:25:47:20 - 01:26:44:09 ヒャーギャーオシ(貝をとる漁法) 01:26:44:09 - 01:27:29:13 メカジャ(ミドリシャミセン貝)漁 01:27:29:13 - 01:29:58:05 チョットスキ漁法 01:29:58:05 - 01:30:38:18 四ツ手網漁法(ジブ) 01:30:38:18 - 01:31:56:05 ウラスボ、アゲマキを料理して食べる 01:31:56:05 - 01:33:24:13 有明海の干潟漁労、漁法を子供に教える老人 |
地域情報 | 佐賀県/長崎県 |
スタッフ | 製作:村山和雄 脚本・演出:大島善助 撮影:岩永勝敏/山屋恵司 照明:浅見良二 編集:中根信也 音楽:角田敦 解説:鈴木端穂 |
受賞歴 | 文部省特選 科学技術庁推奨 日本映画ペンクラブ推薦 1989年度文化庁芸術作品賞 1989年教育映画祭最優秀作品賞・文部大臣賞 第29回科学技術映画祭科学技術庁長官賞 第27回日本産業映画・ビデオコンクール大賞 1989年44回毎日映画コンクール記録文化映画賞 第33回日本紹介映画・ビデオコンクール金賞 1989年日本映画ペンクラ ブ賞第1位 1989年キネマ旬報ベストテン第1位 |
画面サイズ | |
備考・関連情報 | 協力:文化庁 撮影協力:佐賀県教育委員会/長崎県教育委員会/佐賀県立博物館/佐賀県有明水産試験場/佐賀県農業試験場/高来町教育委員会/東与賀町漁業協同組合/嘉瀬町漁業協同組合/浜町漁業協同組合/株式会社竹八七浦公民館/七浦漁業協同組合 |
参考画像 |
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フィルム原版 | 16mm |
ライブラリー窓口会社 | 桜映画社 |
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公開動画 |